『変身・断食芸人』 カフカ

『変身』は最初の部長とのやりとりのあたりまではグレゴールの思考がおもしろい。でも後半は重く、哀しい、リアルな話だ。ある朝、目が覚めたら虫に変身していたなんて全く非現実的だが、その後の人々の変化が生きていくことの苦しさを感じさせる。

『断食芸人』。これまた何というか、シュールな作品だった。よくわからないまま、一気に読み終わった。短い作品なのでそれも当然だが、断食芸人が何を求めているのかが気になって読み進めた。結局それもよくわからないまま、なのだが。

高校時代、読んでおきたいと思いつつ読まなかった本だ。でも当時読んでいたら、今とは全く違う感想をもったかもしれない。にしても文庫本の値段、高くなったなあ。

変身 他一篇←私が借り読みしたのはよくみる岩波の表紙だったと思う。
変身←カスタマーレビューがたくさんある。安いけど『変身』一遍だけみたい。
変身ほか←カフカ全集。上二冊とも翻訳者が違う。

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