放送大学『人間と自然』参考文献その1

大学の印刷教材に載っていた参考文献のなかから図書館で借りて読んだ本の覚書。

地球は売り物じゃない!―ジャンクフードと闘う農民たち
食べるな危険!!ファストフードがあなたをスーパーサイズ化する
前者を借りようとしたら時間がかかるようだったので、すぐ読める本として置いてあったを後者を借りた。参考文献リストにはなかったんだけど。

アマゾンの説明を読めばわかるかもしれないが、前者は真面目、でもインタヴュー形式なのでそれほど難しくはない。後者は煽動的で、皮肉な文章が並んでいて避けたくなるような感じだったが、中身はそれほどひどくないので(汗)気力のあるときに読むといいと思う。

前者は、フランスで農民が起こした反自由貿易の運動の詳細が語られていて、最初の行動(公安に連絡してからのマック襲撃)からして興味深い。日本国民の他力本願さとはずいぶん違う感じがするのは、やっぱりフランス革命の国だから?

訳者あとがきにあった文章にも残しておきたいものがあった。
「日本は、世界に冠たるジャンクフード天国だ。その繁栄は、文字通り「便利さ」の体現であるコンビニの発展に支えられている。フランス人が「コンビニ」性をあまり重視しないことは、あれほど頻繁なストに国民がおおむね好意的に反応する事実にもうかがえる。(省略)フランスの態度は、便利さを放棄することでしか獲得できない、大事な何かがあるという信念、ほとんど本能のようなものに、裏打ちされているのかもしれない。」

後者『ファストフードが~』ではやっぱり日本のマスコミの対応がいちばん心に残ってしまった。著者がマック30日映画のキャンペーンで来日した時のことだ。
「日本では不思議なことが起こった――どのテレビ局もラジオ局も、僕にインタビューしようとしないのだ。全くなしだ。(省略)アメリカ以上に日本は文化的に企業の支配に従順だ。そして日本のメディアは特に広告主に対して従属的だ。(略)本当の力を持った企業は、いろいろなことがニュースにならないようにすることができるのだ。(略)日本はアメリカ式ファストフード食が健康的な伝統的食習慣を最も激しく破壊した国の一つなのだ」

確かにほとんどマスコミは取り上げてなかったな。私は知ってたけど。


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