「生きる」~『全集・黒澤明 第三巻』より

最近英語やネットの日本語ばかり見聞しているのせいか、自分の語彙・日本語能力に変化を感じていた。美しい日本語の文章に飢えて、何かよい本を探していたところ、このドラマの番宣を見て、何となく読んでみた。この本はシナリオなので美しい日本語の文章というほどでもないかもしれないけど。

内容は、せつなくて、泣けるが…やるせない。主人公の変貌後をいちいち追っかけずに進行するこの描き方はよい感じ。最後の締めもリアルで気に入った。

でも、今度のドラマはミスキャストだと思う。主人公も若い女も。まだ見てないのにナンだけど。先に原作読んでよかったかもしれない。オリジナルの映画を見たらどう感じるかな。

(ドラマ後の追記)見るに耐えず、チラチラッと、ほんの10分も続けて見られなかった。やはりキャストも演出も脚本もダメダメだなあ。シナリオを先に読んで本当によかった。

そういえば、本を読んだときにすんなりイメージが出来上がったのだが、今思うに、それは昔から好きな漫画家・高橋留美子の世界だったような気がする。何となく、作品の雰囲気が、近年青年誌で時々みかける彼女の作品と似ているせいか。「生きる」に似た、といっても、決して暗すぎず、深刻になりすぎないエンターテイメント作品に仕上がっているのだ。

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