『緑肥を使いこなす』

緑肥を使いこなす―上手な選び方・使い方

棉栽培用に借りた畑がどうしようもない痩せ地だと判明して、でもどうにかしたいと借りてみた。もともと耕起目的にライ麦やセンチュウ予防にアフリカンマリーゴールドなどを育てて、多少実践もしていた。でもこの本はもっと本格的で専門的。

なかでも気に入ったのは、根量の多さと土壌微生物に関する項(p27)。
「根から放出された多糖類を主体とする有機物が根圏の近くに生息する微生物群のエサとなり、逆に微生物は土壌中の有機物を分解、ビタミンやホルモンを生成し~略~」堆肥などの有機物を投入し続けるより、有機物を生産してくれる植物を植えておくほうが無駄が無いということだ。

他覚書。

作物に着生する有用菌で有名な空中窒素を固定する根粒菌と、リン酸の有効利用ができる菌根菌。菌根菌はひまわり・とうもろこし等のイネ科、
クローバーなどのマメ科にも着生するが、甜菜やキカラシ、ソバには着生しない。

根量が多いコムギなどのほうが多種類の微生物が認められ、微生物相は多様なほどよい。

畝幅が60cm以上だとエンバク(ヘイオーツ)の根圏から離れる。

イネ科は出穂するとすき込み後の肥効が落ちる。



コメント