『柿渋 ―ものと人間の文化史 (115)』

柿渋 (ものと人間の文化史 (115))

「ものと人間の文化史」シリーズの柿渋本。そろそろ青柿が道端に落ちてくる季節だ(汗)と、作り方の詳細を求めて借りた。結局今年は拾い集めることはなかったが。

柿渋はプラスチックやらビニール等が登場するまで、防水効果を期待して、ほぼ全国で使用されていた。防水だけでなく、防腐作用もあるので、魚網、衣類、建材、醸造資材、和紙などさまざまなものに用いられた。そして漆塗りの下地や、糊として加えられることもあったそうな。こんな面白い素材が廃れてしまったのは本当にもったいない。

2011.6.29.追記
また借りてしまった(汗)。

で、覚書も追加。

・夏の柿渋の変質を防ぐために茄子の切片をいれる。
・カシワの樹皮はタンニンが多く、漁業用の網染めに用いられたが、カシワで染めた後、染をトメルのに柿渋で染めた。
・凍傷、あかぎれ、火傷に二~三倍に薄めた柿渋
・普通は、柿を粉砕し、すぐに搾るが、粉砕した柿を一晩放置してから搾ると腰の強い柿渋ができる。


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