『手仕事の現在』

手仕事の現在―多摩の織物をめぐって (法政大学地域研究センター叢書)

最近では珍しい?小さ目の字で、びっしりの文章。写真やイラスト、図解も少なく、そうしたものを活用した様子のシンポジウムを活字に起した文章はかなり判り難いと感じる部分も多かった。でもこれは大事な、価値のある本だというのはわかる。

多摩の織物、絹織物についての本だけど、手仕事全般についていえる記述も多い。「手仕事の現在とは趣味の領域ではなく、生き方の領域なのだと、思う。」はい。



覚書。
P134 「消費文化ですから、早く悪いものを作って、早く捨ててもらって、また買って貰おうとするのです。私のやり方では金は残りませんが、作ったものはいっぱい残る」私は良い悪いの判断はしないようにしているので、その点は別として、私も残るものを作りたい。捨てられても、自然に還るものを作りたい。すぐゴミになるもの、処分に困るものは、できれば作りたくない。買いたくも売りたくもない。
まったくいつになったら、経済がこれまでのように成長し続けるなんて無理なことに気づいて、他の道へすすめるのだろう。

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